わたしは昔からそうめんやひやむぎが大好き。夏に限らず年がら年中食べています。3把くらいならペロリですよ、ええ。
子どものころは色つきの麺を兄弟で取り合ったりしてましたねぇ。
ところで、そうめんとひやむぎの違いってご存知ですか?同じようでも微妙に違う両者。明確な違いなどはあるのでしょうか?
今回はその違いや語源、そして色付き麺のなぞ(笑)などを見ていくことにしましょう。
似て非なるもの⁉微妙に違う両者を比較
何が違う?
そうめんとひやむぎの違い、ずばり言うとそれは太さ、です。規格もちゃんとありまして、JAS規格(日本農林規格)が定めたそれによると手延べとそれ以外(機械ですね)の二つの製法に従って区分けされています。
オートマチック製法
まずは近年多くなってきている機械で作るほうの規格では、
- 1.3㎜未満のものは「そうめん」
- 1.3㎜以上1.7㎜未満のものは「ひやむぎ」
と示しています。
コンマ何ミリの世界です(笑)パッと見じゃ我々では区別つかないかもしれませんね。
職人のこだわり製法
では次に手延べで作るものの規格では、
- 1.7㎜未満は「そうめん」でも「ひやむぎ」でもいいよ
となっています。さすがに手作業にコンマ何ミリの違いを求めるのは、ということなのでしょうかね。そのかわり(?)双方ともに「手延べ」の文字をつけてください、というルールがあります。
あと、手延べは手作業で機械で作るより時間がかかってしまいます。なので、作業途中で麺が乾いてしまわないように表面に油を塗りそれを防いでいるっていうのもポイント。
ちなみに1.7㎜以上のものはほぼすべて「うどん」になります(手延べは「手延べうどん」ね)。形によっては「きしめん」など他の名称になりますが今回は割愛。
語源と由来
なぜ「そうめん」?
そうめんは昔「索麺(さくめん)」と呼ばれていました。
索という文字には縄を縫うという意味があり、ちょうど細い紐を編んで束ねた縄に似ていることからそう示したんでしょうね。文献では奈良時代に中国から伝わり室町時代に広く伝わったとされています。
江戸時代に入り「さく」→「さう」→「そう」と変化をしていって「そうめん」になりました。漢字では「素麺」と書きますが、この「素」は当て字ではないかと言われています。ただこの真相は定かではありません。
なぜ「ひやむぎ」 ?
一方、ひやむぎはもともと「うどんの一種」と分類されていました。
認識としては、「うどんの細いもの」だったようで、そのうどんを細く切って作ることから、切麦(きりむぎ)と呼ばれるようになりました(麦は小麦の麦)。
そして、この切麦を温めて食べるものを「熱麦(あつむぎ)」といい、逆に冷やして食べるものを「冷麦(ひやむぎ)」と呼んでいました。それが時代と共に熱麦はあまり食べられなくなり、冷麦が市民権を得て「切麦⇒冷麦」となったそうです。
色付き麺は〇〇の証し!
子どもに圧倒的人気の色付き麺。じつはこれ昔は冷麦にしか入ってなかったものなんですよ。ときに職人さんたちでも双方を見間違うこともあり、しっかりと見分けるため、冷麦だけに色付き麺を入れて区別していたそうです。
あの見た目にも涼しげで、ちょっとしかないレア感に心踊らされる色付き麺はそうめんとひやむぎを見分けるための証しだったんですね。
で、ちなみにこのレア感は「他にもあったなぁ…」と考えていたら思い出しましたよ。
それは「しらす」。
今はないのかなぁ?しらすを購入したその中に混じって、たまーーーーに小さなエビとかカニって入ってません?あれ昔はけっこうあったんですよ。あの小さなエビやカニを見つけたときの…そう、レアキャラをゲットした感じがね、色付き麺と同じなのですよね(^^♪
あとがき
そうめんとひやむぎの違い、いかがでしたでしょうか??
細かく刻んだネギや大葉…あ、ミョウガも良いですねぇ。生姜をちょっとすりおろし麺をだし汁にくぐらせ一気にズルズル~っと。大人になった今は薬味一杯でいただくことが至福。
その中に色付き麺があったりなんかしちゃったら…内心ではもうたまりませんが、そこはグッとこらえて子どもに譲るよう心掛けています(笑)