『お重の中身の基本』
子どものころの思い出ですが、元日の朝リビングに行くとテーブルの真ん中にお重に入ったおせちがドーーーンと鎮座しており、これを見ると「ああ、お正月なんだ。」と再確認したものでした。
こんにちは、おが屋です。
そんなおせち、今では和洋折衷(わようせっちゅう)いろいろなものが食卓を彩りますが、お重に入るものには一応基本があります。
今回はお重の中身について書いてみようと思います。
どうぞ最後までお付き合いください。
おせち料理の五大品目
- 祝い肴
- 口取り
- 焼き物
- 酢の物
- 煮物
これらがおせち料理五大品目になります。じつは懐石フルコースメニューと同じ順列なんですね。
最近ではこの五大品目を二段にまとめて食卓の飾りとして使ったり、三段でまとめるお重が主流となっていますね。
お重は何段が基本?
結論から言いますと、お重は五段と三段が基本となっています。当然ですが、五段お重と三段お重は段によって入るものが異なります。
ではまずは五段お重から見ていきましょう。
五段お重の中身
その前にお重の呼び名のおさらいです。
- 一段目 一の重
- 二段目 二の重
- 三段目 三の重
- 四段目 与の重
- 五段目 五の重
と言いますね。
一の重
一段目には『祝肴の三種』『口取り』が入ります。
祝肴の三種とは黒豆・数の子・田作りの事。関西では黒豆のほかに、たたきごぼうもポピュラーでしょうか。
口取りとは酒の肴となるもの栗金団、伊達巻、かまぼこ、昆布巻きなど。
蓋を開ける一段目ですから、彩り鮮やかな五感で味わうお重になっています。
二の重
二段目には『焼き物』縁起の良い魚貝類、鯛・海老・ぶりなどが入ります。一の重が酒の肴が多いのに比べると二の重は海の幸がいっぱいのメインディッシュといったところですね。
子どものころはこの段ばかり食べて親に叱られていました(苦笑)
三の重
三段目には『酢の物』
紅白なますや酢だこなどが入ります。
私の両親が酢の物が好きで、食べても食べても追加投入され、子どもの頃はこの段が苦手でした…大人になった今ではなますも酢だこも大好き。やはり味覚って変わりますよね。
与の重
四段目には『煮物』
お煮しめを詰めます。
お煮しめの具材1つ1つにも意味があります。
(お煮しめの意味はこちらから)
なぜ四の重ではなく与の重なのか?
昔から縁起を担ぐ我々日本人。そうなんです、四という数字が死(し)を連想させるからなんですね。ですから祝いの席では縁起が悪いとされ使いません。
「与」は、あたえる・助け合うなどポジティブな意味合いのある漢字ですから、縁起物にはぴったりなんです。
そして大事な五の重
五段ある場合、五段目は『空』。
子どもの頃の話ばかりで恐縮ですが、わたしの実家のおせちは五の重まであり、五段目は当然ながら空っぽ。子どもとしたら「なんで何も入っていないのか?」興味津々じゃないですか?
なぜか?
そこには神様からいただいた福を詰める場所となるからなんですね。まぁなんとも情緒あふれるといいますか、日本的といいましょうか、与の重もそうですが、随所に縁起を担いでいますね♪
三段重の場合は
一段目に『祝肴の三種』『口取り』
二段目に『酢の物』『焼き物』
三段目に『煮物』
となります。
最近ではどうでしょうか?三段重が主流なんですかね。ちなみに、二段にまとめる場合、一の段は同じで二の段に『煮物』を詰めます。
どちらの段もその他入れたいものがあれば詰めて大丈夫です。なるべく隙間をなくすように彩り良く飾って下さい。
基本に沿っていれば、どの段にどの料理を織り交ぜても構いません。
あとがき
いかがでしたでしょうか?
去年我が家でははじめて通販のおせちというものを頼んでみました。冷凍のおせちで食べるまでどうなのかと思いましたが、びっくりするくらい美味しかったですよ。詳しくは○○(リンク)でいろいろ書いてありますので興味がありましたらご参照ください。
最後までご愛読頂き、ありがとうございました。